株式の銘柄分析

高配当株投資のメリットとデメリット

魅力的な株主優待株の人気が高まってきている中で高配当株も投資家達から高い人気があります。高配当株にもメリットとデメリットがあるので、それぞれのポイントを把握して投資判断すると良いでしょう。

高配当株に投資をするメリット

高配当株とは相対的にみて他の銘柄よりも配当性向が高い株式の事を言います。日本株は米国株などと比べて配当が平均的に低い傾向がありますが、日本株でも5%を超えるような高配当な銘柄も存在します。

日本株の場合は3%ほどの配当があれば高配当と言われて5%を超える銘柄はかなりの高配当銘柄と言えます。

高配当株に投資をしていくメリットをみていきます。

高配当株からまとまった不労所得を得られる

株価の値上がりを狙って投資する場合は利益が出るタイミングに偏りがあるので、どうしても定期的に安定した利益を出すのが難しくなります。その一方で高配当株に資金を集中させる事で年に2回または1回あらかじめ決まったタイミングで配当金が支払われるので、安定した収入を得る事ができます。

とくに配当金の場合はキャピタルゲインと違って支払われる配当金の予想金額が公表されているので、ある程度金額も計算できます。

株価が安定している銘柄が多い

全体的な傾向として企業が成長段階の時期は上場しても株主への配当よりも資金調達して先行投資していく傾向があります。また金融機関からの借入も多くなる傾向があるので、自己資本比率も低下して余計に株主への配当は後回しになりやすいです。

一方で高配当を続けている企業の特徴としてある程度成熟した企業である事が多いです。そうした企業は安定期に入っており自己資本率も高めでいわゆるキャッシュリッチ企業であるケースが少なくありません。

そのため業績も安定していて株価も安定してるケースが多いので、資産を安定して守りながら配当を受け取る事ができます。

高配当株のデメリット

高配当株に資金を集中させる事で得られるメリットがある中で高配当株に資金を入れる事で失われてしまう事もあります。配当金を狙った投資にはデメリットもあるので、把握した上で投資判断をすると良いです。

キャピタルゲインを狙いにくい

高配当企業には安定期に入っている企業が多いですが、逆に言えば企業自体も収益の柱にしている事業も今後成長するものというよりは成熟してしまっている分野である事が多いです。そうなると将来に対して先行投資しようとする投資家は少なくなり、逆にその産業の衰退を懸念して資金を引き上げる投資家も出てきて株価自体が上がりにくくなります。

また高い配当性向の銘柄は内部留保をせずに株主に配当を支払っているので、企業自体に資産が蓄積しにくく株価が上がりにくいです。

高配当株では高い利益率を取りにくい

株式の配当は一般的に3%を超えると高配当と言われて4%や5%という配当が出される銘柄は超高配当株といえます。

高配当株は基本的に放置しておけば配当が入りますし、銘柄自体も成熟した企業が多くて安定しやすいです。

しかしその分大きく株価を落とした銘柄の反発を狙ったり、成長性の高い銘柄に投資した時のように資金の数十%の利益や数倍の利益が出るというのはかなり可能性が低くなります。

その為短期間で大きな利益を出す事が難しいというのもデメリットに挙げられます。

まとめ

高配当株は残った利益を株主に還元する資金が多い分だけ企業に資金がたまっていかないのと高配当銘柄は成熟した企業である事が多いので、株価自体の上昇はあまり期待できません。その為既に多くの資金があって安定した運用を行いたい人には大きなメリットがあります。

逆に配当性向が低い成長企業の場合は配当に回す資金を事業のために投資したり、内部留保していくので株価が上がりやすい傾向があります。そのためキャピタルゲインを狙って資金を運用していくには配当性向の低い成長企業への投資の方が効率が良いです。

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