どうしても日本では投資は危険で怖い事というイメージを持っていたり、ただのギャンブルというイメージを持っている人も割合として多いです。日本は先進国の中でも資産運用をする人の割合がかなり少ない国なので、仕方ないかもしれません。
独身の方なら自分の意思次第ですが、家族がいる人では投資をしたいのに投資対象や手法に関わらずとにかく反対される人もいると思います。そこで家族に知られずに投資を行うのは可能なのか考えていきます。
税金でバレる可能性がある
証券口座を開設する時に源泉徴収ありの特定口座を開設しておけば勝手に証券会社が確定申告を行ってくれるので、基本的に自宅に連絡がきたり郵便物が来る事はありません。しかし一般口座や源泉徴収なしの特別口座を開設していると自分で納税する必要があります。
会社員で住民税を給与から天引きされると会社に知られてしまうので、普通徴収にして給与所得以外の分は自分で納付する場合は自宅に納付書が送られてきます。そうなると納付書で家族に知られてしまう可能性があります。納付書だけで株で利益が出たとは分からなくてもこれまで会社からの給与から引かれていた住民税が納付書で請求してきたとなれば確実に家族に突っ込まれる事は必須です。
会社バレの可能性もある
源泉徴収ありの特定口座で損益通算したり、複数の証券口座を内部通算すると住民税の額が少なくなって会社に知られる可能性があります。一般口座や源泉徴収なしの特定口座では普通徴収にしていないと給与所得から住民税が引かれるので極端に住民税が高くなって何かしらの副収入がある事が知られてしまいます。
会社に関しては副収入がある事が知られると必ずしもマズいわけではないので、問題なければ気にする必要はありません。
郵便物で株式投資が家族にバレる
証券口座を開設する時は不正を防止する為に本人限定受取郵便での郵便物の受け取りをするケースも多いです。普段はそんな郵便物が来ないのに急に来たら家族に何の郵便物なのか問い詰められる可能性があります。
また重要書類以外も郵便で送られくる事があるので、その時に送り主が〇〇証券とか書いてあれば家族に「株とかやってない??」と言われてしまうかもしれません。
証券会社に問い合わせて郵便物を局留めにする事ができれば何とかクリアできるかもしれませんが、それなりに手間がかかります。
銀行口座のお金の動きで株式投資がバレる
何だかんだこれが一番の問題だと思うのが、銀行口座のお金の動きです。証券口座を開設してから銀行口座から証券口座に現金を移す際に自分以外に管理する人がいない口座があって、そこに充分な投資資金があれば問題ありません。
しかし資金の管理を家族がしていたり、自分もお金の管理に関与していても他の家族もいつでも口座の状態を見られる場合は出金した事を知られてしまいます。また自分だけのお小遣い用の口座があったとしてもそこに充分な資金が無ければ意味がありません。
結局のところ家族がお金の管理に関与していたり、奥さんなどが主なお金の管理者である場合は証券口座へ資金を移すのを内緒でするのはほぼ無理です。リアルタイムで気づかれなくても確実に履歴からなぜまとまったお金が出金されているのか問い詰められる事でしょう。
このあたりは家庭の事情もあるとは思いますが、株投資を家族に知られずに行いたいと思っている人の中には家族に知られずに資金を用意するのは難しい人も多くいると思います。
家族に理解してもらう事を第一に考えるべき
家族に株式投資を理解してもらうのが難しいから家族に知られずに株投資をする方法を模索していると言われるとその通りなのですが、やっぱりまずは理解してもらう事を最優先で考えるべきです。
というのも家族に知られずに株投資をする為に郵便物を局留めするように手配したり、会社にも家族にも副収入がある事を知られたくない為に損益通算等を諦めて税金を無駄に払ったりするのは手間と時間とお金の無駄だからです。それに資金が用意できないという問題をクリアできない場合はどうにもなりません。
さらに投資をやる以上はリスクが発生します。家族がいる人ならば自分の所得は家族の所得でもあるので、生計を共にする家族に内緒で株式投資をするのはできる限り避けたいところです。損失が出た後に言うのは家族との信頼関係に大きな亀裂を生む可能性があると思うので、内緒でよりもしっかり説明して理解してもらうのが一番です。
説得する時には感情的に議論するのではなく、なぜ投資が必要なのかと何にどのように投資するのか丁寧に説明するべきです。投資に関する知識を持っている人ほど何も分らずとにかく反対する人に対して感情的に反論したくなるかもしれませんが、分らないから怖いと思っている人にこそ一から丁寧に説明するべきです。そうする事で必ずではありませんが、ただ投資したいという場合よりも理解を得られると思います。